去る7月4日、アメリカ建国記念日のイベントが横須賀基地内で行われた。
コンサートのゲストはあのボブマーレー&ザウェイラーズのギタリスト、ジュニアマービンと彼のバンドROOTS ROCK。 そのショウになんと我らがシストレンレーベルのドン、シスターカヤがバッキングボーカルで参加。
ジュニアマービン&ROOTS ROCKとシスターカヤ。 観客も殆どがアメリカ人のインターナショナルな一夜となった。 3度目の来日になるジュニアマーヴィンにシスターカヤがインタビュー。 熱いトークが交わされた。
カヤ: 皆さんはワシントンDCからいらしていますが、ミスタージュニアマービンはいつワシントンへ移ったのですか?
ジュニアマービン: 5か月前からワシントンに住んでいる。しかし本当に越してきた訳ではなくロンドン、ジャマイカと行ったり来たりしてるだけだよ。ワシントン周辺の他のところにも住んだりしているし、日本にも住みたいし、ユニバーサルでいたいんだ。いまの住まいは家ではないんだ。ホームは別だ。だからどこにいようが関係ない。今はワシントンでいろんなことを組織化しようとしている。バンドコミュニティーを使って、ジャマイカ、ロンドン、アフリカのVIBEで事をオーガナイズして、食べ物や金に困っている子供達を助け、生活の知識や神からの授かりをわけあうのさ。 なぜワシントンに来たか動機はひとつ。ジャーのガイダンスだ。 ここで子供達に教育と必要な食べ物を与えたいのと、人々にエイズやガンや全ての病についてコンシャスになってもらいたい。
カ: どれくらいの間ウェイラーズで活動したのですか?
ジ: 20年かな。1977年から1997年の間。77年の「EXODUS」に始まり、97年に「MY TRAIN」というCDをヨーロッパで出した。でもいまでも他のメンバーにたくさんの愛をもっているし、一度ウェイラーズにいれば、いまでもウェイラーズだ。 いま新しい自分自身の曲も作っているよ。今日やった「CHILDREN」とか。しかし人々は私がウェイラーズと知ってかボブの曲しか聴きたがらない。でも今はそれだけでなく、自分の曲とボブの曲とうまくミックスしている。でも今でもウェイラーズは日々強く音楽をやっているよ。 ソロとしてももうアルバムが発売できる状態だよ。タイトルは「BURNING LOVE」。いま良いディストリビューターを探しているんだ。アメリカでも8月にはリリースの予定だ。ドラマーにスライと、トレバーモレルといるドラマーのブラザー。彼はシャーデーのドラマーとして有名だ。キーボードはリロイローマン他。 ああ、あと今回一緒に来日している私のバンド"ROOTS ROCK" で世界中ツアーに出たい。
カ: 日本では依然としてボブマーレー&ザウェイラーズは強い人気でたくさんの日本人アーティストも影響を受けていますが、それについては、どう思われますか?
ジ: 私個人の意見ではボブは私がいままで出会った男の中で一番の働き者だった。本当にこの地球上で彼ほどのハードワーカーはいない。だから私が思うに、その報いが今きているんだよ。彼が生存中にはなかったかもしれないが、今それがあると思う。それはきっと神が選んだことであろう。生きている間は楽しみ、いろんな事を試し、それが彼無き今に強く事が実っているんだ。メッセージは広く伝わっている。 ボブは全ての音楽を好きだった。それがONE LOVEなんだ。ボブからたくさんの影響を受けたミュージシャンがたくさんいることはボブは幸せに思っているだろう。
カ: 私にとってレゲエミュージックとの出会いはとても大きなものでしたが、あなたにとってのレゲエは?
ジ: 始めはクラッシクやブルースが好きだったんだ。ソウルやジャズも好きだった。しかし1977年にボブに会って、新しいインスピレーションがあった。それはスピリチュアルメッセージと音楽。ジャーからの音楽だ。ボブに会うまでは私は音楽はエンターテイメントだと思っていた。しかし今では音楽スピリチュアルフードだ。子供のころから音楽を聴いていてこういうものを探していたんだ。スピリチュアルフードを。 それまで音楽と言えば「ベイビー愛しているゼ」とかそういったものだったのが、ボブに会ってから"CONCRETE JUNGLE"などを聴いて思った。音楽は"神の音"だと。神の授かりものであり、神によって作られるものであると。そして人々にはそれを楽しんで、その事に感謝してほしい。これは天からのギフトなんだ(笑)。
カ: 私のレーベル「シストレン」について、クロスオーバーのレーベルですが、女性アーティストについてどう思われますか?
ジ: とてもいい事だ。普通男が全てコントロールしているものに対して女性がやる事はとてもいいと思う。神は男と女を作った。だから男と女は協力しあっていくものだ。しかし、事を動かすためにはリーダーがいる。だからカヤはリーダーだ。リスペクト。
カ: ジャマイカとアメリカの生活はどう違いますか?
ジ: 一番の違いは教育制度と経済的な事とテクノロジーであると思う。アメリカはいろんな組織や社会がしっかりとしている。しかしジャマイカはそれらの形が整っていない状態だ。 今後おそらく出来るかもしれないが、良い指導者がいない。リーダーはいるが皆自分自身に熱中している。人々の生活のために良いリーダーが必要だ。それが違いだ。 ジャマイカはみんなが人々の事をケアし愛しているのだが休み過ぎだ(笑)。もっと働かないと。
カ: 変な質問ですがアメリカとジャマイカどちらが好きですか?
ジ: 神と一緒ならどこでも。。。。。。
カ: 日本は?
ジ: 3回目だが日本はとても好きだ。話し方、人々の仕事、生活、全ていいね。そして親切で大きな人種差別がないのがいい。いろんな人々をあたたかく迎えてくれる。
カ: 最後に日本のレゲエファンへメッセージを下さい。
ジ: 神とともにいて欲しい。そして神に感謝と祈りを。毎日。そして愛を皆で分け合って欲しい。全てのものはみんなのものだ。兄弟達、仲間を愛してくれ。
(この時、外でカミナリが鳴って、バンドのメンバー全員で"ジャー"と叫ぶ(笑) ナイスタイミング!ジャーの答えか!)
カ: アメリカではショーをよくやっているのですか?最近の活動を教えてください。
ジ: ここ10ケ月はショウを続けているよ。あと2ケ月ショウを続けて、CDをリリースして、それからワールドツアーに出る予定だ。全てはこれからだ。いろんな人々と出会って、美しいものを見て、健康とパワーに感謝している。
カ: あなたのバンドを紹介してください。
ジ: 名前はROOTS ROCK。ベースはボブダグラス、ドラムはハキトン、ダリルとジョージがキーボード、タフライオンがギターでエンジニアはデリック、時々カヤがコーラスだよ。そして私ジュニアマービン。
カ: ここ最近レゲエシーンでルーツは忘れられがちに思えますが、それについてはどう思いますか?
ジ: なんでもそうだが、スタイルや流行がある。服とかのようにね。それはサークルになっていて、常に流行とは回っているものだ。でもROOTSとは根であって、そこに幹があって、枝があって葉がある。根があれば幹や枝がハウスミュージックであれテクノであれ根はルーツだ。だからルーツはいつでもファウンデーションだ。 ルーツレゲエ、ナイヤビンギはアフリカの天地創造に始まっている。人にとってそれは避けられない事だ。モーゼ、アブラハム、ダビデ、イエス、セラシアイ。この真実からは逃げられない。GIVE THANKS。